2011年06月15日

『HF2011』名場面その2。


<続きです>

ベルクマン二等兵にマァシュ(前進)の手信号を送ると、3人は道沿いに前進し始めた。
すかさず自分とパウルスも左右に分かれて林の中を索敵しながら前進。
すぐに木の陰に見え隠れするアミー2名を発見、うち1名は確かにバーを持っていた。
道を進むベルクマンたちに気をとられているのか、こちらには全く気付いていない。

静かに、極力接近して、パウルスと顔を見合わせてから、ほぼ同時に射撃開始。
これが効果的な十字砲火となったので、たまらずアミー2人は逃げ出した。
これを追跡して前進し、道に出た。
左手の林の中では、2分隊3分隊も敵本隊と交戦中の模様。

溝のようにくぼんだ道から見上げると、小高い丘の上にこちらに気付かないアミーたちがたくさんいた。
極力近付いて短機関銃を連射。
敵は混乱しているのか、こちらにはほとんど気付かないまま後退し始めた。
戦果を確認する暇もなく弾倉を交換、敵を追って道沿いに前進。

敵を発見、側面から射撃、弾倉交換、敵を追って前進・・・これを繰り返した。
途中、敵兵の中に赤いベレーをかぶった兵隊数人を見かけ、これにも射撃を加える。
あれはトミーだったのだろうか?

2分隊3分隊も正面からどんどん押しているようで、いつしか我々本来の陣地に到達、敵は開けた場所を通ってさらに後退していた。
気付いてみると、短機関銃の弾倉をすっかり使い果たしていた。

こうして、反撃は驚く程うまく成功した。
捕えたアミーによれば、これから昼飯を食べようかと言うところだったらしい。
つかの間の、ごく小さな勝利ではあったろうが、我が小隊の士気は大いに上がった。

*アミーはアメリカ兵、トミーはイギリス兵を指す、当時のドイツ兵による呼称。

<続く>