2025年05月07日
ミニチュアモデルによるウォーゲーム<砲撃アクションその1>

今回はから、いよいよ各種の砲による砲撃アクションそのものについて解説します。
自走式、牽引式を問わず、小口径から大口径まで全ての砲の射撃が基本的に同じアクションになります。
*すでに記事にしてある「迫撃砲のアクション」と全く同じ手順になりますので、過去記事もご参照ください。
*迫撃砲と同じく榴弾と発煙弾のみを扱います。
(徹甲弾については、ホビージャパン誌上ではルール化途中のまま終わっており、当ブログでも本格的に徹甲弾VS.装甲をルール化しようとは考えていません。
戦車同士の戦闘は自分の考えているゲーム(歩兵小隊同士の戦闘)には規模が大き過ぎますし、PCゲームや1/144等のよりスケールの小さいゲームの方が適していると考えるからです。
ただし、戦車VS.対戦車砲は是非ともゲームに組み込みたいと考えており、徹甲弾VS.装甲の簡易なルールの概念だけでも、後日記事にする予定です。)
*榴弾はノーカバー、ソフトカバー、ハードカバーの目標に対して有効ですが、一部の小口径の砲についてはハードカバーに対して無効とする。
*発煙弾に殺傷能力はないとする。
砲撃アクションには、砲撃用インストルメント、サイコロ、使用する砲に対応した榴弾炸裂サークル、発煙弾サークル、弾薬シートが必要になります。
【砲撃用インストルメント】

木材、糸、インスタントレタリング、デザイン用テープなどで自作した、砲撃用インストルメント。
着弾地点の判定に使用します。

作例のメジャー部分には、ニトリで無料でもらった紙製のメジャーを使用しています。

前後にスライド可能なバー。
目標までの目測距離にこのバーを合わせ、さらにダイスを振って着弾点を決めます。

砲撃用インストルメントの寸法を示した平面図。
最大射程スタンス9(90センチ)の150〜155ミリ砲を上限にしているので、それよりも大きな砲を使いたい場合は各自ルール化して、さらに大きな砲撃用インストルメントを作ってください。
【各種砲のスペック】
◾️口径:最大射程(スタンス)/1イニングあたりに撃てる弾数/クルー数(発射のみに必要な人数)/弾薬定数
*口径や砲身長等の違いで多種多様な砲が存在するが、ルールの簡略化を目的に口径別に大別した。
*想定しているベースの広さに対してオーバースペックとなることもあり、ホビージャパンルール同様、最大口径で155ミリ砲までとし、それを超える砲については省略しています。
◾️37〜40ミリ、2ポンド:3/3/3(2)/40
◾️50〜57ミリ、6ポンド:4/3/4(2)/36
◾️75〜76ミリ、17ポンド:5/3/4(2)/36
◾️88ミリ、25ポンド:6/3/5(3)/36
◾️100〜105ミリ:7/2/6(3)/32
◾️150〜155ミリ:9/2/8(4)/30
*無論、自走砲、戦車、装甲車等に装備された砲については、上記スペックに関係なく、その車輌の規定のクルー数で問題なく射撃できる。
【榴弾炸裂サークルと発煙弾サークルのサイズ】
◾️口径:ノーカバー(サークルの直径、単位mm)/ソフトカバー/ハードカバー/発煙弾
◾️37〜40ミリ、2ポンド:45/20/ー/ー
◾️50〜57ミリ、6ポンド:60/25/ー/ー
◾️75〜76ミリ、17ポンド:65/32/13/90
◾️88ミリ、25ポンド:80/36/16/110
◾️100〜105ミリ:95/45/20/130
◾️150〜155ミリ:120/55/25/160
*37〜40ミリ、2ポンド砲、50〜57ミリ、6ポンド砲については、榴弾はハードカバーに対して無効、また発煙弾は無しとしました。
【榴弾炸裂サークル】

榴弾炸裂サークル各種。使用する砲に対応するサークルを透明プラ板などで自作してください。
作例は透明プラ板、スクリーントーン、インレタで作っています。
【発煙弾サークルと弾薬シート】

発煙弾サークルと弾薬シートについては汎用とした。
発煙弾サークルは図版をプリントアウトし、使用する砲の発煙弾サークルのサイズに適宜拡大縮小コピーして切り抜き、使用してください。
画用紙などを丸く切り抜いて、手書きなどしても良いでしょう。
弾薬シートは、砲弾数最大で37ミリ砲の40発、最小で155ミリ砲の30発なので、37ミリ砲ならそのまま、155ミリ砲なら10発分予め塗りつぶすなどして使用してください。
榴弾と発煙弾(徹甲弾ルールを採用する場合は徹甲弾も)をマーカーなどで色分けしておくと良いでしょう。
割合についてはもちろん、指揮官(プレーヤー)の采配で決定してください。
*記事内の数値は基本的にホビージャパン誌上の「ウォーゲームルールブック」('75年3月号掲載)からの引用になります。
<この項続きます>