2013年08月03日

WW2ドイツ軍の訓練作業服とM42夏期野戦服。

WW2ドイツ軍の訓練作業服とM42夏期野戦服。
HBT(ヘリンボーンツイル=杉綾織)コットン生地で作られた、いわゆる訓練作業服と夏期野戦服を紹介します。
どちらもサムズミリタリ屋さん製のレプリカで、実物生地の色合いとクタクタとした質感を大変よく再現していると思います。

これらのHBTコットンで作られた服は、当時のドイツ軍内ではドリリッヒアンツーク(杉綾織製の服)と呼ばれていました。
『グロースドイッチュラント師団写真史』では、戦前の生成り(きなり)の訓練作業服を
Ⅰ型、戦中の色がリードグリーンに変更された物をⅡ型、4つポケの野戦服型をⅢ型としています。
ただし、4つポケの夏期野戦服がリードグリーンの訓練作業服に完全に取って代わったと言う物ではないようです。
訓練作業服はウール野戦服同様、基本の支給品であったのに対し、夏期野戦服の支給は限定的であったと思われます。
また、物資が不足していた当時の状況から、兵士一人に支給されたのはどちらか一方と考えるのが自然でしょう。

ドリリッヒアンツークは、後方においては訓練着や営内の普段着として、前線においては作業着や一時的な着替え、夏用の野戦服として活用された物と思われます。
自分は軍装スキーツアーに行ったおりなどに、宿舎内で訓練作業服を着用したりして楽しんでいます。
いつか訓練作業服しばりの教練イベントなどが出来ると良いですね〜♪

HBT訓練作業服についての詳細は、STEINERさんのホームページ、エーデルマンさんの東部戦線的泥沼日記やサムズミリタリ屋さん発行の専門誌『カンプマガジン』5号(2007年刊)に素晴らしい記事がありますので、ご興味のある方はご参照ください。





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Posted by ハント at 00:05│Comments(4)ドイツ軍装備
この記事へのコメント
ハント様教えてください。
結局夏服は、m43から限定的に配布されたのでしょうか???、
また、全体的に訓練服にて、戦っていたのでしょうか?
どうも、どこ見ても曖昧な内容しかありません。
ハントさん、教えてください。
Posted by パイパー at 2015年03月28日 10:05
パイパーさん、こんにちは。
官給のHBT夏季野戦服はいわゆるM42型およびM43型の現存が確認されており、1942年から、戦線ごとに、部隊ごとに限定的に支給されたと考えられます。
そのため当ブログでは、HBT夏季野戦服はM42およびM43型を推奨しています。

夏季野戦服の支給量や具体的な支給先については、残念ながら資料を知りません。
なので想像の域を超えませんが、支給先は東部戦線南部の部隊が主だったと思います。
支給されなかった部隊では、暑くてもウール野戦服をそのまま着ていたか、訓練作業服を着たり、ウールの上着を脱いでシャツのまま戦闘したりして、暑さをしのいだ事でしょう。
当時の写真でも、そうした状況が散見されます。
Posted by ハントハント at 2015年03月28日 14:22
私のM43夏季野戦服はリードグリーンより鼠色に近い色なのですが、夏服にも42と43で色が違うのでしょうか?
Posted by レンナルツ at 2017年06月25日 17:49
レンナルツさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。

「お気に入り」の中の、STEINERさんのホームページとエーデルマンさんの東部戦線的泥沼日記に、実物M43夏季野戦服の写真が出ていますが、やはりリードグリーンですね。

バリエーションが多いドイツ軍被服のことなので、鼠色が絶対ないとは言い切れないですが、リードグリーンが一般的なのは確かなようです。
Posted by ハントハント at 2017年06月27日 11:31
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