2010年09月03日

手記『ビゾリーの戦い』その1

2006年にUSARさん主催で行なわれたリエナクトメント・イベント『ビゾリーの戦い』に参加した時の模様を、当時の手記風にお送りします。

ベルギーの小さな町ビゾリーは、バルジ戦における要衝の街バストーニュのすぐ近く北東に位置し、独米両軍による激しい争奪戦の場となりました。
我々ドイツ軍の設定はSS第12戦車師団「ヒトラーユーゲント」麾下(きか)第26装甲擲弾兵連隊第2大隊の一部であり、対するアメリカ軍は第101空挺師団506連隊第1大隊の一部。
1945年1月3日、バルジ戦も終盤に差し掛かろうとする頃を設定日時としています。


*ビゾリーに向け一列縦隊で行軍するWSS中隊。先頭は手記を綴った当人、SS下級小隊指揮官エルンスト・ハント。

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その日、俺は冴えていた。実に冴えていた・・・。

ビゾリーという田舎町で昼食を採っていると、どこからかの情報が入った。
「ビゾリー東側の森に、敵の動きあり」と。
装備を整えると、森を観察出来る塹壕まで一人で行ってみる事にした。

右後方には我が分隊の機銃手アルベルトが陣取っているから心強い。
ウチの分隊の連中は、外見はやさ男だったり真面目な学生風だったりするのだが、皆肝が据わってて実に頼りになる男たちだ。

観察を続けてしばらくすると、果たして情報の正しさが証明された。
森の中に数名の敵影発見!「アッラ〜ム!!」、あらん限りの大声で叫んだ。
中隊が東の森を睨んで迎撃態勢をとる。

敵は野原を突っ切って、攻撃を仕掛けてくるつもりだろうか。
我々が対峙している米軍は降下猟兵の部隊らしいのだが、異常なほど勇敢だった。
機関銃の弾幕の中、真正面から突進してくるのだから。
我々SSでもあんな戦い方はしない。

戦闘の合間、誰かが言った。
「奴ら、イカレている。」
別の誰かが実に的を得た回答をした。
「そりゃそうさ。だって飛行機から飛び降りる連中だもの。」

森の外縁を注視して数分が経過、動きはない・・・。
俺の頭の中にひらめくものがあった。
中隊長の元に走った。      <つづく>


*出撃前に装備を整える分隊の面々。左より機銃手のアルベルトSS二等兵、副分隊長のヴォルフガングSS一等兵、分隊長のハントSS下級小隊指揮官。






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