2013年08月10日

『スターリングラード』と『壮烈第六軍 最後の戦線』


皆様、残暑お見舞い申し上げます。

今回は、暑気払いにも効果がありそうな戦争映画2本を紹介します。
いわゆるドイツ版の『スターリングラード』と、同じくスタリングラード攻防戦を題材とした『壮烈第六軍 最後の戦線』です。
後者は戦場ロマンシリーズと銘打たれた戦争映画DVDシリーズの1本なのですが、前者も同シリーズにラインナップされながら、権利関係で発売が見送られた経緯がありました。

『スターリングラード』の主要人物たちは突撃工兵大隊*所属、『壮烈第六軍』の主要人物たちは砲兵隊所属で、所属の違いはありますが、同じ戦いを描いているので、重なる描写も多いです。
見比べてみるのも面白いかと思います。

前者の主人公を演じるのはドイツ軍将校役の多いトーマス・クレッチマン、後者の主人公もこれまた多くのドイツ軍将校を演じたヨアヒム・ハンゼン。

ヨアヒム・ハンゼンは今どうしてるのかな?と検索してみたら、残念ながら2007年に77歳でお亡くなりになっていました。

*軍直轄で独立運用されたエリート部隊のようです。
「突撃」は功績のあった部隊に付けられた「尊称」であって、「突撃工兵」という特別な兵科があったわけではないようです。  


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2013年01月27日

オススメのYouTube映像。



今回は趣向を変えてドイツ軍好きにオススメのYouTube映像を紹介します。
YouTubeで「Wehrmacht」などと検索すれば当時の映像がいくらでも観られるのですから、良い時代になったものですね♪

『 TANKOVA BRIGADA』1955年製作のチェコスロバキア製戦争映画のようです。
直訳すると『戦車旅団』でしょうか。
未見の方は、とにかくご覧ください。凄いです。
5分20秒過ぎにはライバームスター迷彩の短ジャケットを着たドイツ兵も出てきます。
http://www.youtube.com/watch?v=rui6iHC9Rms&feature=related

東部戦線の懲罰大隊を描いたドイツ製戦争映画『犯罪部隊999』。
日本ではソフト化されておらず、以前から観たかったのですが、ドイツ軍仲間のシュタールヘルムさんにYouTubeにある事を教えて頂きました。
訓練や行進のシーンがあるので、ドイツ語の号令などの参考になると思います。
http://www.youtube.com/watch?v=sgYtoL7N7GA

レマルク原作のアメリカ製戦争映画『西部戦線異状なし』のドイツ語吹き替え版です。
ドイツ軍仲間のラオホさんに教えて頂きました。
これまた、号令などがリエナクトの参考になるかと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=efPAb_3KMcE

*写真は2003年のウィンターフロントより。
他の参加者のパンツァーファウストをお借りして、記念撮影したものです。  


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2013年01月15日

『08/15』三部作


1954〜5年製作の西ドイツ製戦争映画です。
もっとも第1作の『08/15』は戦争勃発直前が舞台で、戦闘シーンは一切ありません。

とあるドイツ陸軍砲兵中隊の兵営を舞台とし、下士官連中のいじめの対象となってしまう、ちょっと軟派なフィアバイン、要領は良いが正義感も強いアッシュ、タフで気の良いコヴァルスキー、兵営内でもヘルメットをかぶり続ける生真面目な下士官リンデンベルク、下士官の権化のような中隊先任下士官シュルツ、その仲間でどこか抜けていて憎めないプラツェックなどなど、多彩で魅力的なキャラクターで軍隊生活を描き出しています。

我々ドイツ軍仲間の間では、ちょっとしたバイブル的存在になっています。
ドイツ軍が好きで、未見の方がいらっしゃいましたら、是非ご覧ください。
コットンの訓練作業服が欲しくなる事、請け合いです(笑)。

第2作『戦線の08/15』は東部戦線が舞台です。
勲章目当に前線にやって来た将校との確執と言う、どこかで聞いたようなストーリーです(笑)。
もちろん、こちらの方が古いです。

最終作『最後の08/15』はドイツ国内戦が舞台で、悪党の親衛隊保安部将校(原作では国防軍将校)との対決と降伏後が描かれています。
ドイツ軍捕虜の中にドットパターンの迷彩服を着た人がチラホラいます。
当然実物でしょうね。

残念ながら絶版ですが、中古DVDが出回っているようです。  


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2012年08月18日

『ヒトラー 〜最期の12日間〜』


タイトルそのまま、ヒトラー総統の最期の12日間とベルリン攻防戦を描いた、2004年制作のドイツ製映画。
原題は『DER UNTERGANG』。戦争映画的に訳するならば『陥落』あたりでしょうか。
公開時、東京渋谷の映画館で鑑賞、DVDが発売されるとすぐ購入しました。

主要テーマである、ヒトラーと側近たちの地下壕生活はこれまで様々な書物に記されており、トンデモ本も含めて(笑)昔から何冊か読んできましたが、この映画を観て「さもありなん!」と、とても納得してしまいました。
特に、ヒトラー役のブルーノ・ガンツは素晴らしいなり切り演技で、途中で総統その物にしか見えなくなってしまいます。
しかしその名演も対象が対象だけに、一般的には「怪演」とか言われてしまうんでしょうねぇ・・・。お気の毒です。

末期戦が舞台だけに、全編暗く重いトーンです。
しかし、ラストは希望を持てる終わり方をしているため、意外と後味は悪くないです。

やはり、ドイツ人俳優による、ドイツ語のドイツ軍映画は良いですね♪
ドイツ資本の、ドイツ人の手による、ドイツ軍主役の戦争映画をもっと作ってもらいたいものです。  


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2012年04月30日

『脱走4万キロ』



実在のドイツ空軍戦闘機パイロット、フランツ・フォン・ヴェラ大尉の執念の脱走劇を描いた1956年製作のイギリス映画(モノクロ)。
小学生のときに一度テレビで観た事があるのですが、とても面白かった憶えがあるので、DVDを購入しました。

製作が古いと言う事もあって、登場するのは皆好人物、とても爽やかな冒険映画に仕上がっています。
戦争が終わって間もないこの頃の方が、敵方を好意的に描く映画が多いのは、不思議な現象ですね。

ヴェラ大尉を演じるのは、戦争映画ファンにはおなじみのドイツ人俳優ハーディ・クリューガー。
ヴェラ大尉の実話も凄いのですが、ハーディ・クリューガーも凄い経歴の持ち主です。
ヒトラー・ユーゲントの隊員であり、NSDAP幹部養成機関であるナポラにも在籍、大戦中の15歳のときに映画デビューしています。
その後、武装親衛隊に入隊(おそらく当時16歳)、アメリカ軍の捕虜となるも脱走を試み、3度目には成功しているそうです。

ちなみに劇中、ドイツ軍捕虜が行進時に『ヴェスター・ヴァルト・リート』を歌うシーンがあります。
この歌の映画出現率は、本当に高いですね(笑)。  


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2012年02月18日

『鷲は舞いおりた』


ちょっと古いマニアには定番中の定番、言わずと知れた1976年製作の傑作戦争映画です。
イギリス製映画で、主要俳優がイギリス人、アメリカ人のため全編英語ですが、ドイツ空軍降下猟兵たちが完全な主役かつ善玉の素晴らしい映画です。

原作はドイツ軍マニアに優しい(笑)ジャック・ヒギンズ。
監督はアメリカ人のジョン・スタージェス。
名作『大脱走』の他、『荒野の七人』『墓石と決闘』などの西部劇を得意とした監督だけあって、カラッとした冒険活劇に仕上がっています。
ドイツ軍マニアで、もし未見の方がいらっしゃるようでしたら、是非ともご覧ください。

冒頭、『アフリカの星』や『壮烈第六軍』のヨアヒム・ハンゼンがSS将校役でちょいと顔を出しています。
パッケージ裏のアノラックの白面に空軍規格帽の組み合わせが超カッチョエエですね(笑)。  


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2011年07月30日

『空軍大戦略』



独英の航空決戦「バトル・オブ・ブリテン」を多数の実機を使用して描いた大作映画。

大型のミニチュアを使用したと思われる特撮シーンも非常によく出来ています。
我らがへスラー大佐、ロバート・ショウがイギリス空軍将校を演じていて、本来の国籍通りにも関わらず妙に違和感があったりします(笑)。

内容はドイツ軍の負け戦な上、冗長と言うかちょっと盛り上がりに欠けるきらいがあります。
が、タイトルロールの意気揚々たるドイツ軍のシーンは、と〜っても格好良いので、そこを観るだけでも結構満足出来ちゃいます。
自分はほぼそのためだけにDVDを購入しました(笑)。  


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2011年07月10日

『将軍たちの夜』


1966年制作のアメリカ映画。
ドイツ軍が完全な主役、主な舞台もドイツ軍占領地という異色作です。

第2次大戦中のワルシャワで猟奇殺人が起こり、3人のドイツ軍の将軍に容疑がかかる。
ドイツ陸軍情報部の将校がその捜査に当たり・・・と言った内容なのですが、とてもよく出来たストーリーで、途中の展開にもちょいとビックリします。

容疑者の一人、タンツ将軍をピーター・オトゥールが演じているのですが、このキャラクター設定がなかなか興味深いのです。
まず、レニングラードの戦いで勇名を馳せた機甲科の将軍であり(師団長を務める戦車師団名がまだ存在していない「ニーベルンゲン」!)、ワルシャワ・ゲットーの蜂起の鎮圧にも当たっています。
さらには、ヒトラー暗殺計画から始まるクーデターに対しても、ヒトラー支持派の将軍として重要な役割を演じています。
その上、最初陸軍所属で、後に親衛隊に転属してるんですよね。
複数の人物を参考にして作り上げたキャラクターなのでしょうが、参考となった人物は具体的に誰なのか興味深いところではあります。

原作はドイツ人作家ハンス・ヘルムート・キルスト。
そう、あの『08/15』三部作と同じ作者です。

撮影は名カメラマンとして有名なフランスのアンリ・ドカエ。
アンリ・ドカエの戦争関係の作品には他に、ハイドリヒ暗殺を描いた『暁の七人』があり、こちらも非常に好きな作品です(DVDを出して欲しいぞ)。  


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2011年06月22日

『プライベート・ソルジャー』


もろに『プライベート・ライアン』にあやかろうと言うヒドい邦題ですが、繰り返しの観賞に堪えうる傑作戦争映画です。

監督はイギリス人のジョン・アーヴィン、『戦争の犬たち』、『ハンバーガー・ヒル』と言う、我々ミリタリーファンにも評判の良い戦争映画を撮った方なので、このジャンルは得意と言うかお好きな方なのかも知れません。
自分も『戦争の犬たち』が大好きで、特に冒頭のアフリカ某国を脱出するシーンの格好良さと緊張感にはシビレたものです。

原題は『When Trumpets Fade 』(1998)、バンドオブブラザースでお馴染みHBO製作のテレビ用作品。
1944年11月、ドイツ=ベルギー国境地帯の戦闘「ヒュルトゲンの森の戦い」におけるアメリカ第28歩兵師団の悪戦苦闘ぶりをリアルに描いています。

第28歩兵師団は、この戦いで「血のバケツ」という有り難くない別名を付けられてしまうほどの大損害をこうむるのですが、この戦闘自体がマーケット・ガーデン作戦とバルジの戦いの間にあったためか、戦闘規模、損害が大きかった割に知られていませんでした。
自分も、この作品を10年程前にレンタルビデオで鑑賞するまでは、全く知らないクチでした。
名著『ラストオブカンプフグルッペ』に詳しい話が出ていますので、ご興味のある方は一読をお勧めします。

さて、作品中のドイツ軍ですが、88ミリ高射砲と4号戦車の75ミリ戦車砲をバンバン撃ちまくり、やたらめったら強いのです。
陸軍部隊なのに、なぜかSS迷彩スモックが混じってたりもしますが、主としてコート姿のドイツ軍歩兵たちもなかなか格好良いです。
特にクラウス・キンスキー似の、いかにも古兵(ふるつわもの)の下士官は良い味出しています。
考証面も頑張っているようで、4号戦車は史実通り第116戦車師団(別名:猟犬師団)所属らしく、補給トラックにはちゃんと「ヴィントフント(猟犬)」の師団マークが描かれていたりもしました。

総じて、ドイツ軍ファンがかなり楽しめる作品となっており、オススメです。
もちろんドイツ軍が強いと言っても、結局はかなりやられちゃうのですがね、まぁ(笑)。

猟犬師団VS.血のバケツ。
ラスカンが良い資料になるので、リエナクトメントの題材としても格好だと思うのですが、いかがでしょうか?
御殿場の森など、舞台としてピッタリだと思うのですが。  


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2010年12月05日

『Cross of Iron』



ドイツ軍好きにとっては、あまりにも有名な傑作戦争映画。
監督のペキンパー、主役のコバーンはハリウッドから招いていますが、実質はドイツ製の映画です。

写真は廃盤になったDVDのパッケージです。
以前、この作品を劇場でリバイバル上映すると言う草の根の運動があって、戦争映画ファン、ドイツ軍マニアの方たちが関わりました。
その流れがこのDVD発売にもつながっているので、評判の悪かった邦題に代わり原題の『Cross of Iron』が前面に打ち出され、字幕スーパーにもドイツ軍マニアの意見が取り入れられているようです。
最近、違うメーカーから廉価版DVDが出ましたが、レビューを読んでみると字幕スーパーが劣悪の上に字幕のオフが出来ないようですね。

さて、作品自体を語るのは今さらの感があるので、ちょっと気になった軍装の話を。
パッケージ写真にもあるように、劇中コバーンはリバーシブルアノラックを実に格好良く着こなしています。
以前、このアノラックの迷彩がいわゆる「スプリンターパターン」なのか「ウォーターパターン」なのかという議論が一部でありました。

劇中、アノラック以外にも迷彩が施されている物があります。
ヘルメットカバーがそれなのですが、このスプリンター迷彩が何とも怪しい感じで、少なくとも戦中戦後のドイツ軍の物ではありません。
推測の域を出ませんが、小道具さんの手作りなんじゃないかな〜と思います。
ソ連の女兵士たちがいる小屋に乗り込むシーンで、補充兵ディーツのヘルメットがアップになりますので、ご興味のある方はご確認ください。

ヘルメットカバーが小道具さんの手による物ならば、コバーン着用の迷彩アノラックも手作り迷彩生地から作られた可能性がありますね。
スプリンターパターンかウォーターパターンか議論となっていましたが、正確にはどちらでもなかったのかも知れません。  


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2010年11月30日

『1945戦場への橋』



ドイツ製戦争映画の名作『橋』('59)のリメイクと言う事でちょっと期待して購入しました。
出だしはなかなか雰囲気良いんですがねぇ〜。
すぐに期待は裏切られる事となりました(笑)。

オリジナルの『橋』は、NHKの教育放送でも放送されるなど反戦映画としての評価も高いのですが、一方、突撃銃やパンツァーファウストが登場したり、MG42の射撃シーンが凄いなど、古いミリタリーマニアやガンマニアにとっても有名な作品でした。

もちろん、ドイツ軍好きには、時代から考えて実物が使用されているであろう軍装品や、教練シーンや携行食が配給されるシーンなど、見所がタップリです。

さてリメイク版に話を戻すと、脚本、演出ともにオリジナルに遠く及びません。
オリジナルの、シンプルながらもよく出来たお話を、不要な枝葉を広げることによって本筋をわからなくしています。
オリジナルでは鮮烈であった戦闘シーンも、リメイク版にはリアリティーがなく、冗長な出来でした。

購入してしまいちょっと後悔、レンタルで十分な作品でしたね。
オリジナルの『橋』の偉大さを再確認するには好適と言えましょう(笑)。  


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2010年10月21日

『ナポラ』



ドイツ製の映画です。DVDを購入しました。
タイトルのナポラとはNSDAPの幹部を育成する目的で作られた寄宿制ギムナジウム(中等教育機関)です。
このナポラを舞台に2人の少年の友情と挫折の切ないストーリーが展開されます。

主人公の一人はボクシングの腕を買われて中途で入校し、初めてヒトラー・ユーゲントの制服に袖を通すのですが、その時、鏡の前で一人悦に入り、ドイッチャー・グルス(ナチス式敬礼)を決めてみるのですよね。
「あ〜、その気持ち、わかる、わかる。俺も軍服着るとやるもん。」と思ってしまいました(笑)。

基本「学園ドラマ」なので、戦闘シーンはありませんが、手榴弾投擲の訓練シーンと、雪の中、逃げたロシア兵捕虜捜索に狩り出されるシーンがあります。
訓練シーンではちゃんとHBTの訓練作業着を着ていたり、ロシア兵捜索では雪中迷彩衣が支給されたりと、なかなかマニア心をくすぐる作りになっています。

ちなみに、ウィキペディアによると、『遠すぎた橋』などの俳優ハーディ・クリューガーもこのナポラの出身者なんだそうです。  


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2010年10月15日

『第27囚人戦車隊』




























珍しいデンマーク製のドイツ軍戦車兵を主人公とした戦争映画。1986年製作。
スタッフとキャストをハリウッドから招いたためか、言語は英語です。
舞台は東部戦線、懲罰戦車隊に所属する主人公たちは、休暇などの餌に釣られて危険な任務について・・・といった内容です。
日本で劇場公開もされたようで、ドイツ兵が主人公だったため、ドイツ軍マニアには歓迎されたそうです。

DVD化されてないようで、自分は中古のVHSを購入しました。
正直かなりB級(いやC級か)な出来なのですが、ドイツ軍戦車兵の一員として、『Cross of Iron』のロシア軍少年兵が青年に成長した姿で登場してるのが、最大のポイントかもです。  


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2010年09月11日

戦争映画バルジ物2作。


廉価版が出ていたので、今さらながら買ってみた2本。

『バルジ大作戦』

ハリウッド製娯楽作品ではありますが、バルジ戦に実際参加した陸軍第2戦車師団のマインラート・フォン・ラウヒェルト大佐がアドバイザーとして参加し、俳優陣にもへスラー大佐の従卒、コンラート役のハンス・クリスティアン・ブレヒという東部戦線帰りのヴェテランがいますので、考証的にも侮れないと思います。

実際、へスラー大佐の一連の軍服や柏葉付き騎士鉄十字章、ディーペル少佐(カール・オットー・アルバーティ)がフェルトグラウの車輛搭乗員服(いわゆる突撃砲ジャケット)に装甲擲弾兵の兵科色の肩章を付けていたりと、軍装面ではいい感じです。
また、メイキングも収録されており、ライヒェルト大佐が俳優にナチ式敬礼を教えたり、エキストラにMP40の持ち方を教えているシーンがあります。

敵(かたき)役のへスラー大佐とドイツ軍側の描写は何とも格好良く、それに対して本来主役であるはずの米軍側の描写は実に退屈で冴えないと言う、何とも不思議なアメリカ映画です(笑)。


『大反撃』 *ネタバレありますので注意してください。

昔から何ともスッキリしない作品なのです。
好戦的なファルコナー少佐(バート・ランカスター)の、どう見ても無謀なろう城作戦によって部下たちは意味もなく全滅、歴史的遺産である中世の古城と美術品も犠牲になります。
にもかかわらず、ファルコナーは最後までヒロイックに描かれているのです。

この話を「戦争中毒の指導者によって人の命も文化も失われる。困った事にそういう粗野で好戦的な指導者はいつの時代もヒーローとされるのだ。」と言う内容の「皮肉」であると解釈すれば、あらまぁ不思議!スッキリと納得できてしまいます。

この解釈が正しいかはわかりませんが、正しいとすればちとわかりにくいですね。
へスラー大佐のように「最初は人格者かと思ったが、とんだ戦争中毒者だった。付いて行けましぇん。」みたいにハッキリ描いて欲しかったですね(笑)。
もしかしたら、保守的なアメリカ人の観客や映画会社の重役たち、スター俳優のバート・ランカスターへの遠慮があったのかも知れない、などと想像してしまいます。

ドイツ軍装的にポイントなのはドイツ軍(WSS)の斥侯が山岳スモックの白面を着てることぐらいでしょうか。  


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